どのようにソケットセットや工具セットをデザインするか
沢山の種類の工具セットがアマゾンや工具ショップで売られ、金額も10ドルぐらいの32点組セットから数千ドルはする556点組まで様々です。
ではどのようにマーケットで人気のある工具セットをデザインをしたらよいのでしょうか。お客様の購入目的は何でしょうか。これらの質問は我々Tien-Iの開発チームが開発を進める際にいつも自問自答しているのです。
1) 差込角のサイズー用途
差込角の違いはそれぞれ目的があります。大きいサイズは、大きなトルクを得ることができ、また屋外で使用できるような堅牢なデザインが施されています。対象的に小さい差込角のサイズはトルクが小さく、主にDIYなどの決まった用途に用いられます。
差込角は工具セットの目的を方向づけます。以下の表は用途とサイズの一覧です。(詳しくはソケットサイズの豆知識を参照ください)
たとえば、すべての用途をカバーできるように1/4サイズから1/2までのセットを全てラインナップしようとするとコストが高くなり、また持ち運びにも便利とは言えません。しかも購入者にとっては、はすでに持っているサイズが含まれているというようなケースも多くあるでしょう。
2) 適切なソケットの数はいくつでしょうか。スタンダードなものもしくはディープタイプ、SAE(インチ)もしくはミリタイプなのでしょうか。
工具セットは何点組という表示ラベルが貼付されています。たとえば、159点組や32点組などといった具合です。DIYでは32点組でも十分でしょう、しかし自動車修理用途では全く足りません。
一般的に、より多い方が良いとされていますが、これは工具セットに当てはまりません。数は何点のツールが含まれているかを表すものです。数はビットのような小さなツールも含められています。合計の数よりもいくつのソケットレンチが入っているかを重要視するべきなのです。より多くのソケットが入っているということは、よりユーザーが必要としているサイズに対応できます。しかしながら、コストが上がるだけではなく、重量が増え、持ち運びが不便になるのです。ポイントはバランスなのです。
加えて、ディープソケットは機械修理や特殊な機械には必ず必要になります。プロフェッショナルなエンジニアやユーザーは必ずもっているでしょう。ディープソケットやスタンダードなソケットが工具セットに含まれている場合、ディープソケットは深穴のナットやボルトが一般的なので人気があります。
ミリタイプやインチタイプは工具マーケットにおいてメジャーなタイプです。主に、ヨーロッパやアジアではミリタイプ、イギリスやアメリカ、オーストラリアではインチタイプとミリタイプを両方利用しています。しかし業界によっても様々です。たとえば自動車関連のお店ではおそらくドイツ車もアメリカ車両方の修理に必要なインチタイプとミリタイプ両方を持っているでしょう。すべてのサイズとミリ・インチに対応する必要があるのですが、やはりいくつのソケットやレンチセットがベストな組み合わせなのかという問題に行き着きます。
ダブルカラーケースソケットセットー工具セット
3)ラチェットレンチ:ソケットと工具セットの必需品
良質なラチェットはユーザーによい使用感を与えます。ソケットセットの基本です。基本的に、ラチェットがANSI仕様またはDINに適合する場合、一般ユーザーはトルクの問題はありません。
ラチェットの歯数はもう一つの重要な要素です。歯数が多ければ、より動かす量が減ります。(72枚=5度、36枚=10度)詳しくは以下のリンクをご参照ください。
加えて、三つの重要な要素がラチェットには求められます。1)クイックリリース、2)切り替えレバー3)グリップ形状
4)ビットソケットかスクリュードライバーか
ヘビーユーザーか、どこで工具を使用するのか、用途は何か。
DIY用途では一般的なものの工具の一つとして、高度な用途である場合でもスクリュードライバーが一般的です。ビットタイプはあまり頻度のない用途や、他のアクセサリーとともに利用する方法に適しています。高いトルク必要な場合は、ビットソケットが適しているといえるでしょう。
通常工具セットはコストや有用性の観点からスクリュードライバーの代わりにgビットタイプがセットになっています。スクリュードライバーは万が一先端が欠けてしまったすると使えなくなりますが、ビットタイプであれば先端だけを交換するだけで済みます。ビットソケットは頻繁に機械設備や自動車業界で多く利用されています。
フィリップス・ポジ、スロット、フラット、ヘキサ、アレンレンチなどが一般的なもので、これらは様々な用途で利用されています。
5)工具ケースと樹脂ケース
基本工具キットには工具セットやソケットセットには二種類のケースがあります。金属性とプラスチック製です。業界によってそれぞれ違いがありますが、ここでは一般的な樹脂ケースについてポイントをご紹介します
1)工具や部品は衝撃に耐えられるようにケースにしっかりと固定されていますが、取り出しは容易にできる必要があります。
2)ケースのロックには樹脂製もしくは金属性があります。金属性は樹脂製よりも耐久性があります
3)上ケースと下ケースとの接続は、樹脂でもでも金属でも構わないが金属製はプロフェッショナルかつシャープなイメージになるだけでなく、より耐久性のある商品となります。
4)工具ケースの色とデザイン。それは大きなトピックであり、すでにこの記事で多くのことを説明していますが以下に一つ良い例をご紹介します。
ダブルカラーと耐衝撃デザインケースがTien-Iのスタンダードです。
工具やソケットなど、ご質問・ご要望などがありましたらお気軽にご連絡ください。Tien-Iは台湾の工具セット、ソケット専門製造メーカーです。
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